研究内容RESEARCH CONTENT

株式会社 生物技研時代(現在)

環境DNAから特異的に生物種を検出できるプライマーの開発

 これまで環境DNAから魚類や哺乳類DNAを増幅するするプライマーMiFish (Miya et al., 2015)とMiMammal (Ushio et al., 2016)が開発されてきた。しかしながら、これらのプライマーだけでは、生態調査や生物多様性を評価することはできない。そこで、私は花虫綱や水生植物、頭足類などの特異的プライマーを開発・検証した(2016年度_生態学会で発表)。さらに、昆虫や甲殻類を含む節足動物由来のDNAを特異的に増幅するプライマー(gInsect)と鳥類DNAを検出するプライマー(gBird)、イモリやサンショウウオなどの有尾目DNAを検出するプライマー(gSalamander)、カエル類DNAを検出するプライマー(gFrog)、ヘビ類DNAを検出するプライマー(gSnake)、カメ類DNAを検出するプライマ(gTurtle)、二枚貝ユニバーサルプライマー(gClam)を開発した(2017年度_生態学会で発表予定)。一部の結果は、会社HPでダウンロードできます。
 

環境DNA分析用のデータベース整備

上の研究を行う中で、魚類の配列データベースと比較して、昆虫DNAのデータベースはまだ十分に整備されておらず(魚類と比較して1/10程度しか対象領域の配列が登録されていない)、DNAが増幅されても、種同定が困難なことが大きな問題である。そこで、現在は、環境中の水から水生昆虫のDNA配列を取得後、系統推定を行いデータベースの整備を行っている。また、昆虫類ユニバーサルプライマー(gInect)だけでなく、環形動物ユニバーサルプライマー(gWorm)、貝ユニバーサルプライマー(gClam, gSnail)を使用することで、底生生物のデータベースの整備へ拡大する予定である。


食品微生物の解析

 発酵食品を作る上で,微生物の力は必須である。そのため,発酵食品の「おいしさ」は,微生物の種類や量によって決まってくる可能性がある。また,本来と異なる微生物の混入により,そのおいしさは,失われていくのかもしれない。そういった食品に含まれる微生物の種類などを次世代シーケンサーを用いて解析している。詳しくは,こちらをご覧ください。


絶滅危惧種チチブミネバリとイワザクラのSSRマーカーの開発

各論文が受理されました。公開になるまで、しばらくお待ちください。


【キーワード】NGS,環境DNA,食品微生物,RADseq,分子マーカーなど


株式会社 ファスマック時代

次世代シークエンサー(MiSeq)を用いた真菌類の菌叢解析

 論文やウェブなどをみると,真菌類を同定する為にITS領域をターゲットとして,さまざまなプライマーが報告されている。MiSeqを用いた菌叢解析を行う上で,どのプライマーセットがもっともよいのかmocckコミュニティを用いて検証した(2015年,NGS現場の会)。

次世代シーケンサーを用いた生態調査と食性調査

 生態調査を行うには,専門的な知識や経験が必要である。しかしながら,河川や海由来の「環境DNA」を解析することで,周辺に生息する生物を推定することが可能である。また,食性解析にはBlocking primerを用いてPCR反応を行う方法を提案した。その方法によって,ホスト由来のDNA増幅を抑制し,エサ生物由来のDNA配列を明らかにすることができる。これにより,ホストのエサ生物を推定した(2016年,生態学会)。

【キーワード】NGS,メタゲノム解析,真菌類,海洋生物


ポスドク時代@基生研

アーバスキュラー菌根共生時に特異に発現上昇する転写因子の解析(植物側の解析)

 植物と共生する微生物の共生メカニズムの解明に向けて研究しています。特に,アーバスキュラー菌根菌(AM菌)と陸上植物の共生系である「アーバスキュラー菌根共生」を中心に解析を行っています。次世代シークエンサーを用いた遺伝学的な解析から網羅的に共生関連遺伝子を同定し,その中でも特にAM共生時に特異的に発現上昇する転写因子群に着目しています。現在,それら転写因子をChIP-seq解析などの解析からAM共生の転写制御機構の全体像を解明しようとしています。研究内容の詳細は結果がでて,論文にまとめたら報告します。

AM菌の共生因子の解明(共生菌の解析)

 植物側の解析だけでは,AM共生のメカニズムを理解することはできず,AM側の解析も必須です。しかしながら,AM菌は絶対共生微生物で,植物なしには生活環を回すことができません。そのため,AM菌側の研究はほとんど進んでおらず,その共生メカニズムは全くわかっていません。
 そこで,次世代シークエンサーを用いて,外生菌糸と内生菌糸の遺伝子プロファイルを比較しました。内生菌糸は植物と直接相互作用している部分で,そこで発現の高い遺伝子は共生に関与する遺伝子である可能性があります。しかし,AM菌は形質転換法が確立されていないため,遺伝学的解析ができません。しかし,最近になってHost-induced gene silencing (HIGS)法が,有効である?と報告され,現在この方法を用いて興味深い遺伝子に対して,機能解析を進めています。

次世代シークエンスを用いた真菌Eと真菌Pのゲノム解析

 とある真菌類EとSのゲノム配列を次世代シークエンサーを使って明らかにしました。その後,遺伝子を予測し,現在ゲノムアノテーションを付けている作業中です。

【キーワード】NGS,アーバスキュラー菌根菌,エンドゴン,ミヤコグサ,共生因子


修士・博士過程の学生時代@群馬大

滞ったリボソームの新規解放機構の解明

 終止コドンが欠損したり,マイナーコドンが続いたりすると翻訳が滞ってしまう,そんな時はtmRNAが解消するというような考えがこれまで一般的であった。しかし私は翻訳終結因子の活性ドメインと酷似している機能未知タンパク質YaeJに注目し,in vitro translationやリボソームの結合など使って機能解析を行った。

研究要旨

【キーワード】翻訳終結因子,リボソーム,機能未知タンパク質


学部生時代@群馬大学

ポリアクリルアミドの水和数の測定

ポリアクリルアミドの水和数の温度依存性を超音波測定と密度測定を行い確認した。最終的に各温度におけるイソプロピルアクリルアミド(NIPAM)の水和数と比較することで,アミノ基とカルボキシル基のそれぞれの水和数を算出した。

【キーワード】ポリアクリルアミド,水和数,密度測定,超音波測定

このページの先頭へ

inserted by FC2 system